命を助けられた話

このくらいのプールなら、溺れることはないかもしれませんが、、、。今日も我が家はプール開きです。

皆様、こんにちは。世界を愛で語るブログ、第41回です。

最近、全身麻酔でなぜ、人が意識を失うのか解明されたというニュースがありました。

https://gigazine.net/news/20200602-mechanism-of-general-anesthesia/

それ、解明されないまま、全身麻酔受けてたんだ!?と驚く私に、7歳の娘が、「全身麻酔を初めて成功したのは、日本人の華岡青洲(はなおか せいしゅう)ですよ。」と教えてくれました(ちなみに1804年、今から200年以上前だそうです。)。

世の中はまだまだ分からないことだらけなのだ、と少し呆然としました。

さて、時には知らないことで人は死の危険に遭うこともあります。今日はそんな体験の話です、、、。

今から7、8年前、私は、友人たちと千葉へ旅行に行きました。その時、海岸で水遊びをしていました。

季節的に水泳はできない時でしたが、

ちょっとくらいはいいだろう

ということで、みんな水着で腰くらいまで海に浸かって遊んでいました。ところが、、、

気づくと、波が寄せて引くたびに、私は、少しずつ沖に流され、腰どころか肩まで海の水に浸かりました。

その頃には、友人たちも

おい、やばいぞ、これは

と、次々に全力で砂浜に上がり始め、私も砂浜に上がろうとした刹那、強い波に、私のメガネがさらわれてしまいました。

距離にして、わずか2、3m。沖に流されたメガネを取ろうかな、と考えたこと(実際に取ろうとはしていません。)が、私と友人たちの運命を分けました、、、。

そう、いつの間にか、私は足がつかなくなり、波が来るたびに沖へ流されて行ったのでした。

いわゆる、離岸流というやつです。

離岸流は、簡単に説明すると、以下のように砂浜から沖方向へと流れる強力な海の流れであり、秒速2mに及ぶこともあり、オリンピック選手でも到底太刀打ちできないそうです、、、。

そんなあまりにも強力な流れに対して真っ向から立ち向かい、砂浜に向かって泳ごうとすると、確実に死亡フラグが立ちます。

私は、まさにその死亡フラグを立てたのですが、実体験に基づいてお話ししますと、

必死に流れに抗い、砂浜に向かって力を振り絞って泳ぐと、数秒後には強力な波が後ろから襲ってきます。

まるで巨大な洗濯機に入れられ、「強」で回されたかのようにもみくちゃにされ、何とか息をするために、顔を水面に出すと、なんと、砂浜はもっと遠くなっている、この繰り返し。

砂浜で呆然と見つめる友人たちの姿が、だんだんと遠くなっていきます、、、。

肉体も辛いですが、それ以上に心が折れます。

そのころ、砂浜にいる友人たちも、釣りをしていた地元の人の

あー、ありゃ助からねえなあ

という、去り際の言葉にかなり心を折られていたそうです。

さて、何回も洗濯機を繰り返し、完全に心が折れた私は、合理的に考えて、

これは死んだな

と思いました。死ぬ瞬間というのは、すごくあっさりしてるな、とだけ思って、それから意識を失いました。

実は、ご存じのかたも多いかもしれませんが、離岸流に巻き込まれたら、砂浜に向かって全力で泳ぐのだけが、不正解で死亡フラグです。

正解は、横向きに泳ぐ、か、浮くことだけに専念する、でした。沖方向への流れを横に抜けていくと、今度は砂浜方向への流れになるので、生還フラグが立つようです。

知らなかった皆様は、ぜひ、以下のサイトなどでぜひ、ご確認ください。

https://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN9/ripcurrent/ripcurrent.htm

そんなこんなで、では、なぜ、私が、今生きているのかですが、、、

私もよく分かりません。意識を失ってしばらくして(どのくらいかも自分ではよく分かりません)、気づいたら足のつくところに流れ着いて、友人たちに救出されました。

気を失ったから、かえって離岸流から外れたとかいろいろ考えられますが、、、とにかく、神様が生かして下さったと思います。

この経験をとおして、自分の命について、改めて知りました。

人間は、知らないと、意外とあっけなく死ぬ。命を守るために知らなければならないことがある。

そして、日常生活の中で、常に死を身近に感じるようになりました。しかし、

自分は、生かされているんだ

今日、死ぬかもしれない

何よりまず、生きることが大切だ

という、肌感覚が身に付いたことは、日々、瞬間瞬間を大切に生きる上で、意外に悪いものではないようです。

最後に、私のことをとても、心配してくれた友人が、後になって、どうしても聞きたい、といって尋ねてきたのですが、

走馬灯、見えた?ねえ、見えた?

…..見えません!!!見てません!!!

自分が諦めた命も助ける愛

世界を愛で語るブログでした。最後まで読んで下さり、ありがとうございます。