連載小説「文学のない平安時代に転移したら紫式部になりました(1)」

皆様、こんにちは。世界を愛で語るブログ、今回から、時々、11歳の新進気鋭の作家さんの作品を連載します。どうぞお付き合いください、、、( ̄▽ ̄;)

第1話 きっかけ

少女はそこにいた。人の騒ぎがぼんやりと聞こえるコンビニ。少女はそこにいた。外はすっかり暗いが、なぜか時間の見当がつかない。少女はそこで、タブレットを見ていた。
「また百点…フォロワー数一万人超え…、よしっ。」
思わず笑みをこぼす。
「さて…、でるか」
少女はコンビニを出る。コンビニはもう閉店同然だからか、あの単調な音すら聞こえてこない。少女は小さく息を吐くと、静かに歩き出した。どこへいくかはわからない。だんだん騒音が遠ざかっていく。行く先は小さな瓦屋根の建物だ。住居ではないらしい。ただ静かにただずんでいる。少女は横断歩道をわたっていく。割りと長い歩道だ。少女は途中で立ち止まる…と、その時だ。この静けさにふさわしくない、まさに異物といえるような大型トラックが通った。あとは映画のスローモーションのようだった。少女は思った。この状況を言葉にするなら、何がいいかな、と。

(続く)